長期記憶とRAG

AIが長文が苦手らしいということは、もはや明らかである。AIはAIなりに、あらすじと文脈を保持しておこうとする。文体やら、登場人物たちの相互関係やら、シチュエーションやら、キャラクターごとのセリフの言い回しの特徴やらを覚えておき、それを連続させないと、まともな文章にはならないからだ。

登場人物が比較的少なくて、全文がそれほど長くないもの。1万字くらいのものであれば、今のAIはだいたい通して訳すことができる。しかしながらそれを500字くらいにわけて少しずつ送るのが安全だ。

長くなってくるとだんだんにAIは狂ってくる。そして壊れる。もう同じことを何度も経験した。

AIにできないことは人間にもできないのだろう。たとえばエウメネスなどは、正確に数えたことはないが、全部で50万字くらいあり、登場人物も1000人くらいはいるかもしれず、しかも10年近くに渡る話で、かつその舞台はヨーロッパからインドまで極めて広い。作者自身にすらもはや限界に近づいている。

現在のAIのこの弱点を補うためにRAGという技法が使われている。つまり、人間でいうと長期記憶に相当するものだ。基本的にAIには今、予備知識の他は短期記憶しかない。短期記憶だけで何事も処理しようとするから狂うのである。

エウメネスはもう自分一人ではどうにもならないってことはわかっている。AIに丸投げしたいくらいだが、たぶんまだ時期尚早なのだと思う。私の人格、私の文体を完全に模倣するAIが出てきたらそれは私自身と言っても良いかもしれず、エウメネスはその設計図になるかもしれない。

まあ、仕方ない。今はAIが壊れるまでこき使い、壊れたらまた途中から、あらすじかなにかを伝えて最後まで続けるしかない。それ以外どうしようもない。AIの事情になどかまっていられない。

今はローカルLLM (ollama + gemma4:31b) で翻訳しているのだが、やはり gemini でやろう。gemma では時間がかかりすぎる。というより、gemini の方がずっと速い。せっかく dgx spark を買ったのでこれでなんとかしようと思ったが、もはや限界だ。というよりどんな仕事がどんな場合に適正なのかがわかってきた。

1章、もしくは2章単位で一つのチャットを終わらせて、次のチャットでは前回までのあらすじを伝えて、それでつなげていけば良いだけではないか。大抵の場合はそれでいけそうな気がしてきた。

novels.socialakiba.com

なんというかもう、tanaka0903.net には adsense の審査に通らないコンテンツを、socialakiba.com には審査に通りそうな記事を、そして、日本語と英語は、socialakiba.com をサブドメインに分けて対応しようかなという気になってきた。

tanaka0903.net が審査に通らないときは、安全そうなコンテンツは socialakiba.com に移すことになるかもしれない。

ユーチューバーがよくサブチャンネルを作ったりするのは、規約が変わって収益化ができなくなったときに対処するためなのだろう。

というわけでとりあえず novels.socialakiba.com というものを作った。ここには日本語のコンテンツ、つまり、自分のオリジナルの小説や、和訳した小説などを載せていくことにする。

ヨハンナ・シュピリ初期作品集を出したときも機械翻訳を使っていたのだが、あのときは google translate を使って、まずドイツ語を英語に直し、それから私が英文を自分で和訳していた。今の機械翻訳は当時と比べてはるかに進化した。ドイツ語から直接日本語に訳してもとりあえず問題ない。多少手直しはするのだけど。

gemini を使っても良いのだが、dgx spark で ollama + openwebui + gemma4:31b を使っている。安定性は必ずしもよくないが、だましだまし使っている。

だいたいわかってきた。できるだけ小刻みに、短く分けて送ったほうがよい。

ドイツ語からまず英語に内部で訳して、それをさらに日本語に訳しているらしい。

AI画像生成

それはそうと、gemini は小説を英訳して挿絵も描いてくれというと嫌がる。絵を描く機能はないので、stable diffusion や midjourney や adobe の banana pro なんかを使ってくれと言われる。しかしまったく描いてくれないわけではなく、うまくお願いするとけっこうすごい絵を無課金で描いてくれる。

chatGPT もログインすれば無課金で少し絵を描いてくれる。しかし頭の良さは gemini のほうが上な気がする。左の絵を上げて、ポーズや質感はそのままでカメラ目線にしてくれというと真ん中の絵のようになる。目つきが気に入らないから、もとのように細めにしてくれというと右のようにカメラ目線を忘れてしまう。

最初は楽しいのだが慣れてくるとだんだんとこういうAIとのやりとりが壮大な時間の無駄に思えてくる。絵を描くのはうまいがなんでもいちいち指図しないと思ったように絵を描いてくれない人(課金させるためにわざとか)を相手している気分だ。特に、前言ったことをいちいち忘れるのはわざとだろう。

gemini にも同じことを頼んでみたがやはりダメだった。目付き、顔つきがどうしても AI っぽくなる。なんなんだろうなこの違和感は。

ていうか目玉だけならば自分で手描きで直したほうがましかな。